「言葉」で伝えないと気持ちは伝わらないのか、誠意ややさしさを示せは、気持ちは伝わるのか?
人を好きになったら「言葉」で伝えないと気持ちは伝わらないのか、誠意ややさしさを示せは、気持ちは伝わるのか?
先日、サッカーの長友佑都選手がおつきあいしている女優の平愛梨さんについて「真剣におつき合いしています。自分自身にとって大切な人、『アモーレ』ですね」と言ったことが大きなニュースになりました。
「アモーレ」とはイタリア後で「愛する人」。“おお、日本の男性もここまでおおっぴらに愛情表現をするようになったのか!”と感心したのですか、長友さんはイタリアのチームセリエAでプレーをし、イタリア生活が長い方。もはや気質も半分はイタリア人になっているのかもしれません。
イタリア男性は、好みの女性を目の前にすると口説かずにはいられない。薄暗いバーのカウンターで、楽しそうに話していたカップル。話題が途切れたふとした瞬間に男性が女性の手をとり、「チュッ」とするのはイタリアでは普通の光景なんだとか。バーにかぎらず、太陽が燦々と降り注ぐビーチや街のカフェでもハグしたりキスしたりするカップルは普通に存在するようです。
日本では、若いカップルでたま〜にいますね。ですが一般的に日本人は男性も女性も、気持ちを言葉で表現するのがとても苦手です。
そこで、今週のお題。人を好きになったら「言葉」で伝えないと気持ちは伝わらないのか、誠意ややさしさを示せは、気持ちは伝わるのか?
そもそも愛の言葉を口にするのは、勇気がいります
拒否されたらどうしよう。キモッと思われたらどうしよう。相手に受け入れられなかったらどうしよう。日本人は相手の反応が気になりますし、拒否されていることに慣れていませんよね。
イタリア人の男性は「おはようございます」と挨拶をするのと同じくらいの気軽な感覚で「愛しているよ」「僕のアモーレ」と言っている気がします。
なぜ日本人には、その気質がないのか。そもそも日本は長い歴史の中で、恋愛がさなんな国ではありませんでした。下の表をご覧ください。
恋愛結婚と見合い結婚の歴史的転換
過去7回の調査結果からは、戦後60年の間に結婚のしかたが大きく転換したことがうかがえる。戦前に約7割を占めていた見合い結婚は一貫して減少を続け、1960年代末に恋愛結婚と比率が逆転した後、90年代半ば以降は1割を下回っている。
出展:国立社会保障・人口問題研究所
戦前約7割を「お見合い結婚」が占めていたというのです。しかも当時の「お見合い」は今のお見合いとは違います。今や20人、30人、多い人は100人とお見合いする時代です。現代のお見合いは、出会いの手段。出会って好きになって、そこから結婚へと進んでいきます。
どころが戦前のお見合いは親同士が写真を交換すれば、それて成立。戦時中は、写真を交換して婚姻したものの、夫が戦争に出かけ一度も顔を合わせることなく戦死してしまったという夫婦もいたのです。
つまり、愛情表現をしなくても結婚できる歴史が日本にはあったわけです。また昭和初期の男性は、仕事を終えて家に帰ってくると「風呂」「飯」「寝る」の三語で夫婦の会話が成り立っていたとも言います。
そんな歴史のある民族に、「僕のアモーレ」と女性にバラの花を贈れといっても無理な話なのかもしれません。
草食男子というけれど、それはそシャイな日本人男性の気質が時代とともに変化しただけ。
ところが1980年代後半から90年代初頭のいわゆるバブル期には、日本の男女が一気に肉食化します。女性はボディコン、ワンレンで街中やディスコに繰り出し、男性はそうした女性を目当てにナンパを繰り返す。女性にタクシーのように使われる男性はアッシー、ご飯だけおごらされる男性はメッシー、そんな男に成り下がらず、いかに女性を口説き落としてHまで持ちこむのか、また女性はいかにスペックの高い男性に口説かれるか、男も女も狂喜乱舞していた時代がありました。
先日、“バブル時代が青春だった”という男性が、こんなことを言ってました。
「俺らの時代は、土下座したまで“やらせてください”ってお願いしたものなのに、恋愛とかHに興味がないっていう草食なヤツらの気持ちがわからない」
そうですよね、今も男性は女性に言葉で気持ちを「伝える」「伝えない」の前に恋愛にすら興味をなくしてしまっているようです。そんな中で、女性はあいかわらずの肉食(笑)。
長い歴史をたどってみると、昭和初期の「風呂」「飯」「寝る」の堅物男子の変形版が平成の草食男子なのかも。
ただ昭和初期の堅物男子は、「お見合い」というシステムによって何の苦労もなく自動的に「妻」という女性を手にいれることができたのですよ。そこで男性としての欲求も満たせたし、結果それが家族という形を作った。
それが今の時代は、自分でがんばらないと恋愛できないし、アプローチしないと女性はゲットできないのだけれど、コクればフラれることもあるわけで、気持ちを拒否られたら恥をかくし、プライドも傷つく。だったらそんな面倒なことしなくてもいいじゃん、と恋愛という土俵に乗らない男子が増えたのではないでしょうか(という、私の勝手な見解です、あしからず)
気持ちをコクるのが苦手な日本人男子(女子)の強い味方がメール
しかし、です。90年代半ばくらいから普及した携帯電話によって、直接言葉で伝えなくても文字で伝えるコミュニケーションが生まれました。メールですね。今やFacebookメッセージやLINEなどで、文字のほかにもスタンプでその時の気持ちを伝えらえるようになりました。
恋愛に興味のない草食男子はさておき、興味はあるけれどなかなか気持ちを伝えることができなかったシャイ男子たちに取っては、気持ちを伝える勇気のハードルが一気に下がりましたね。
話を戻します。人を好きになったら「言葉」で伝えないと気持ちは伝わらないのか、誠意ややさしさを示せは、気持ちは伝わるのか?
私は、基本的に人を好きになったら「言葉」でちゃんと伝えないと、気持ちは伝わらないと思っている派です。
どんなにやさしくされても、それは友達として優しくされているのか“アモーレ”としてやさしくされているのか、わかりませんからね。「この人、私にやさしいけど、女性にはみんなにやさしいのかしら」と思うこともあるし、やさしさとか誠意は数値で計測できないので、「好きです」とか「愛してます」とかいう言葉はやっぱり言うべきだと思うのです。
会って直接言葉で伝えるのが一番ですが、メールやLINEで言われてもうれしい‥‥と思っていたら、こんな記事を発見
心理学者が警告!LINEでは「愛は7パーセントしか伝わらない」と判明
なんですとぉ〜!
記事によりますと、愛を伝えるには“言葉よりも態度が重要”なんだそうです。
■相手に影響を与える割合は、言葉はたった7パーセント
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の名誉教授にアルバート・メラビアンという人がいます。メラビアンは、言葉と外見が伝える情報は、どちらがより人に影響を与えるかという研究で有名な心理学者です。
そのメラビアンの研究から、一般的に“メラビアンの法則”とよばれるルールが存在します。
それは、外見や態度などの視覚情報が55パーセント、声の大きさや抑場などの聴覚情報が38パーセント、話の内容の言語情報が7パーセントの割合で、人に影響を与えるというものです。
つまり、人は話している内容についてはほとんど影響を受けず、外見や話し方、態度などの情報に大きく左右されるということを意味しています。
彼がポテチを食べながらテレビを見ているときに、ピコリーンとあなたが「愛してるよッ」とLINEでメッセージを送っても、その文字情報だけでは、気持ちは7パーセントくらいしか伝わっていないかもしれません。
なるほど。
これって、夫婦ゲンカとかした時にヒステリックにわめき散らしている妻に対して、ケンカをしていることすら面倒になった夫が、「ハイハイハイ、俺が悪ぅございました」と吐き捨てるように言ったとしたら、妻の怒りはさらに増しますよね。
気持ちを伝えるには、言葉だけでなくその時に表情や態度も示さないと気持ちは伝わらないということですね。
まとめ
言葉と一緒に表情や態度で示すことを専門用語で「ダブル・バインド・コミュニケーション」というそうです。
つまり、人を好きになったら「言葉」で伝えないと気持ちは伝わらないのか、誠意ややさしさを示せは、気持ちは伝わるのか? というのは、両方することで気持ちはさらに通じるというわけです。
さて、あなたはどっち派? ではなく、好きなお相手がいる方は、両方を組み合わせてくださいね。